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残暑で毛穴が目立つのは、汗のせいだけ?

6分で読めます

東京の平年気温は8月26.9℃、9月23.3℃と真夏に近い水準が続きます。この時期に毛穴が目立ちやすくなる理由と、皮脂ケアだけに偏らない考え方を整理します。

昼下がりの光が差す洗面台に、清潔な白いタオルと無地の化粧水のボトルが置かれている

汗ばむ日が続くなか、鏡を見るとTゾーンや頬の毛穴が前より目立つ気がすることはありませんか。実はこの時期はまだ気温が高く、肌の皮脂分泌そのものが増えやすいタイミングです。ただし毛穴の目立ちやすさは、皮脂の量だけで決まるわけではありません。何が起きているのか、今夜から変えられることは何かを整理します。

先に結論

  • 8月・9月はまだ気温が高く、肌の皮脂分泌量が増えやすい時期です
  • ただし毛穴の目立ちやすさは、皮脂の量だけで決まるわけではありません
  • 皮脂ケアだけに偏らず、うるおいと紫外線対策も並行するのがこの時期の毛穴との付き合い方です

なぜ今、毛穴が目立ちやすいのか

東京の平年値(1991〜2020年)を見ると、平均気温は8月26.9℃、9月23.3℃です。7月の24.9℃とほぼ変わらない水準が、9月まで続きます1。「残暑」というとおり、気温だけを見ればまだ真夏に近い状態です。

気温が上がると、肌からの皮脂の分泌量も変わります。2019年の研究では、20代・40代の女性20人を屋外・屋内にそれぞれ90分ずつ置いて肌を測定したところ、屋外にいたあとのほうが顔の皮脂量とテカリが多かったと報告されています2

季節をまたいで比べた研究でも、近い傾向が見られます。仙台を含むアジア5都市の女性、約500人を夏と冬で比較したところ、冬は夏より皮脂の分泌量が少なかったという報告があります3。同じ研究では、夏は冬より肌の赤みが強く出る傾向も報告されています3。毛穴から出る皮脂の量だけでなく、肌そのものの状態も季節によって変わっている可能性があります。

これらはいずれも、屋外や気温の高い環境に触れたときの一時的な変化を捉えた研究です。旅行や外仕事で長時間外にいた日ほど、夕方に皮脂やテカリが気になりやすいと考えると、日々の体感とも合いやすいはずです2

気温が上がる時期は、顔の皮脂分泌量も増えやすい
図1: 東京の平年気温(7〜10月)と、気温による皮脂分泌量の変化。出典123

毛穴の目立ちやすさを決めるのは、皮脂だけじゃない

皮膚科領域の総説では、毛穴が目立つ主な要因として「皮脂分泌の増加」「毛穴まわりの弾力の低下」「毛穴(毛包)そのものの大きさ」の3つが挙げられています4。これは1本の論文だけでなく、複数の総説で共通して整理されている内容です。

つまり、皮脂を徹底的に落としても、毛穴まわりの弾力や毛穴自体の大きさには働きかけられません。皮脂ケアだけに偏っていて毛穴の目立ちが変わらないと感じるときは、他の2つの要因も関わっている可能性があります。

弾力低下と毛穴の大きさは、季節で急に変わるものではありません。日々の紫外線対策の積み重ねや、もともとの肌質・年齢によって少しずつ決まっていく要因です4。一方で皮脂の量は、この記事で見てきたとおり気温によって短い期間でも変わります。「季節で変わる要因」と「季節では変わりにくい要因」が同時に毛穴の見え方を作っている、と捉えると整理しやすくなります。

毛穴が目立つ要因は、皮脂・弾力・毛穴の大きさの3つに整理されている
図2: 毛穴が目立つ3つの要因。出典4

今夜からできること

残暑の間は、皮脂の増える時間帯に合わせてケアのタイミングを見直すと、日中のテカリや毛穴のつまりに対応しやすくなります。皮脂・弾力・毛穴の大きさという3つの要因に、それぞれ手を当てるつもりで組み立てると考えやすくなります。

  • 皮脂に対して:朝の洗顔で皮脂をしっかり落とす。屋外にいた時間が長い日の夕方ほど皮脂は増えている可能性があるため、あぶらとり紙や皮脂吸着系のアイテムで日中の皮脂を軽くオフする回数を1回増やしてみる2
  • 弾力に対して:紫外線対策を続ける。毛穴に関わる要因として紫外線への曝露も挙げられています4
  • 全体のバランスとして:保湿を減らしすぎない。皮脂が気になるからと保湿までやめてしまうと、皮脂以外の2つの要因には対応できないまま肌の負担だけが増えてしまいます

よくある勘違い

「毛穴は、皮脂を落としきればそれで引き締まる」

皮脂は毛穴が目立つ要因の一つですが、すべてではありません。19件の臨床試験、591例(18〜80歳)を横断したレビューでは、若い世代では皮脂コントロールの効果を感じやすい一方、年齢が上がるほど毛穴まわりの弾力やハリを保つケアの比重が大きくなると整理されています5

若いうちは皮脂を抑えるケアだけで毛穴の印象が変わりやすくても、年齢を重ねると同じケアだけでは変化を感じにくくなることがある、という年代差の話としても読めます。皮脂ケアだけで毛穴の印象が変わらないと感じても、珍しいことではありません。

まとめ

  • 8月・9月はまだ気温が高く、皮脂の分泌量が増えやすい時期です123
  • 毛穴の目立ちやすさには、皮脂・弾力・毛穴の大きさの3つが関わっています4
  • 皮脂ケアだけに頼らず、うるおいと紫外線対策も並行するのがこの時期の毛穴との付き合い方です
  • 効きやすいアプローチは年齢によって変わります。皮脂ケアだけで変化を感じないときは、保湿やUVケアも見直してみてください5

出典

記号は根拠の強さです。S = 系統的レビュー・公的機関の一次資料、A = ランダム化比較試験、B = 査読付きの総説・観察研究

  1. 2BInfluence of exposure to summer environments on skin propertiesJournal of the European Academy of Dermatology and Venereology・2019
  • 毛穴
  • 皮脂
  • 残暑
  • 紫外線

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